登録販売者試験 第3章の勉強法|成分の覚え方と過去問の進め方

登録販売者試験第3章を勉強していて、「カタカナの成分名が頭に入らない」「覚えたはずなのに、過去問になると解けない」と感じたことはありませんか?

第3章は覚える範囲が広いうえに、成分名だけでなく、その働きや注意点まで問われます。名前を覚える作業だけを続けていると、勉強量のわりに正答につながらず、苦手意識が強くなりがちです。

そこで大切なのが、過去問で「何を判断できればよいか」を知り、参考書で必要な知識を整理すること。本記事では、第3章の学習手順と、覚えた知識で正解を導く方法を解説します。

執筆・編集:ズルい!合格法編集部

本記事で学べること

・覚えることが多い第3章を、迷わず勉強する進め方
・成分名・漢方・生薬を整理して覚えるコツ
・覚えた知識を過去問の正答につなげる考え方

登録販売者試験の第3章は「主な医薬品とその作用」です。一般用医薬品に含まれる成分の働きや、使用上の注意などを学びます。試験全120問のうち40問を占めるため、合格に向けて避けて通れない章です。

かぜ薬、解熱鎮痛薬、胃腸薬などのほか、皮膚に用いる薬、眼科用薬、漢方処方製剤、生薬製剤、公衆衛生用薬、一般用検査薬など、扱う分野は多岐にわたります。

最初からすべての名前を覚える必要はありません。まずは「何の症状や目的に使う薬を学ぶのか」という全体像をつかみましょう。

成分名だけでなく「働き」と「注意点」が問われる

第3章で整理したい知識は、大きく次の3つです。

・成分名:どの成分についての説明か
・働き:どのような作用があるか
・注意点:副作用や、使用を避ける人・条件は何か

例えば「抗ヒスタミン成分」という分類を見たとき、名前だけで終わらず、働きや眠気などの注意点と結びつけて覚える必要があります。ただし、同じ分類の成分がすべて同じ特徴を持つわけではありません。共通点をつかんでから、個別の違いを足すと効率的に覚えられます。

第3章の勉強は、過去問で問われ方を知り、参考書で確かめ、別の問題で使ってみる流れがおすすめです。なぜなら、成分名を言えることと、成分についての記述が正しいか判断できることは、別だからです。

参考書を読むこと自体が悪いわけではありません。ただ、出題のイメージがないまま細かい説明をすべて覚えようとすると、どこに注目するべきか分からなくなります。最初に問題を見ることで、参考書で覚えるべき情報が見えやすくなり効率的です。

第3章は後回し、第4章を先に進めてもよい

実は試験勉強全体の順番は「第1章→第2章→第4章→第3章→第5章」の進め方がオススメです。

ただし、第3章をやらなくていいという意味ではありません。第3章の過去問は早めに眺め、範囲の広さと問われ方を確認しておきましょう。

章ごとの順番と理由は、登録販売者試験の勉強順と苦手分野の進め方で詳しく解説しています。ご確認ください。

1.受験地域の過去問で、第3章の40問を眺める

ここからは3章の勉強の流れを解説します。

まずは受験地域の過去問を開き、第3章の40問を通して見てみましょう。この段階では、解けるかどうかを気にしなくて大丈夫です。

見るのは「何の薬の問題か」「成分の働きと注意点のどちらを聞いているか」「正しい記述を選ぶのか、誤りを選ぶのか」です。分からない成分名が出るたびに調べるのではなく、いったん全体を見渡します。

出題の形が分かるだけでも、「何をどこまで覚えるのか」が見え、漠然とした不安を減らせます。

2.最初は答えを見ながら、正誤を確かめる

初めて取り組む問題は、答えを見ながら進めて構いません。これは実力を測るテストではなく、問われ方を知るための練習です。

正解番号を写して終わるのではなく、誤りの記述を一つ選び、「どの言葉が違うのか」を確認してください。「作用が早い」が「遅い」なのか、「興奮させる」が「抑える」なのか。直す場所が分かると、覚えべき知識が具体的なイメージになります。

3.参考書を辞書として使い、必要な知識を確かめる

気になった成分を参考書の索引などで探し、「成分名・働き・注意点」を確認します。その場で関連ページをすべて暗記する必要はありません。まずは、いま解いている問題の正誤を説明できるところまで調べましょう。

調べた内容は、長い文章を書き写すより「メクリジン:作用が現れるのは遅め/持続は長め」のように、問われた違いを短く残す方法がおすすめです。比べる相手や条件がある場合は、それも省かずに記録します。

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4.別の問題で、同じ知識を使えるか試す

知識を確認したら、同じ分野の別の問題や別年度の問題へ進みます。同じ知識が違う表現で出てきたときに判断できれば、正解番号ではなく内容を覚えられている目安になります。

慣れてきたら答えを隠して解き、間違えた箇所だけ参考書へ戻ります。説明を読んでも分からないところは、解説動画や個別の学習記事で補いましょう。

最初の一周は、図のように答えや解説を使って進めて大丈夫です。その後は、答えを見ずに解く練習へ切り替えます。

成分名や処方名を覚えても、問題文の正誤を判断できなければ得点につながりません。名前を見たときに、その働きや特徴を思い出せるようにすることが大切です。

語呂を使ったり、共通する特徴でまとめたりすると、長い名前にも覚える手がかりができます。カタカナ成分・漢方・生薬について、具体例を見ていきましょう。

カタカナ成分は、語呂を手がかりに作用を思い出す

長い成分名は、名前だけを何度も書くより、作用と結びつける手がかりを持つと覚えやすくなります。

例えば、ジプロフィリンは、中枢神経系を興奮させるキサンチン系成分です。「ジブンのプロ意識で興奮」というゴロで結びつけると一撃で覚えられます。

語呂は、自分が思い出しやすいものでも構いません。名前を覚えることだけを目標にせず、成分の作用や分類と結びつけて、問題を解くための手がかりにしましょう。

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漢方は処方名の目印と体力の目安を結びつける

漢方処方製剤では、適する人の体力が正誤判断のポイントになることがあります。

例えば、名前に「加味」が入る次の2処方は、どちらも「体力中等度以下」が目安です。

  • 加味帰脾湯:体力中等度以下
  • 加味逍遙散:体力中等度以下

この2処方について「加味」という名前と「体力中等度以下」を結びつけておくと、問題文の体力に関する記述を確認する手がかりになります。

処方名の目印を使った覚え方は、漢方処方製剤の処方名から体力を見分ける法則で詳しく解説しています。とても人気の内容なのでぜひご確認ください。

生薬は、同じ働きのものをまとめて整理する

生薬も、名前と働きを結びつけて覚えましょう。

例えば、咳や痰に用いる「鎮咳去痰薬」に配合される生薬には、キョウニン・ナンテンジツ・ゴミシ・キキョウなどがあります。同じ薬の分野に登場しますが、それぞれが担う役割には違いがあります。

  • 咳を抑える働き(鎮咳作用):キョウニン・ナンテンジツ・ゴミシ
  • 痰の切れを良くする働き(去痰作用):キキョウ

このように、名前を一つずつ覚えるだけでなく、「咳を抑える生薬」「痰の切れを良くする生薬」と働きでまとめると整理しやすくなります。

問題を解くときも、生薬名と説明されている働きが合っているかを確認しましょう。

成分の名前と働きを結びつけて覚えたら、次はその知識を問題で使ってみましょう。過去問では、覚えた成分について「この説明は正しいか」という判断することが求められます。

ただ、問題に出てくる成分をすべて覚えていないと、解けないわけではありません。自分が覚えている知識で、明らかな誤りを見つけることが、答えに近づく手がかりになります。

例えば、「興奮を抑える」と覚えた成分について、問題文に「興奮を起こす」と書かれていたら、作用が逆なので「×」と判断できます。

組合せ問題では、各記述の「○・×」を組み合わせた選択肢から答えを選びます。記述Aが「×」だと分かれば、Aを「○」としている選択肢は候補から外せます。 すべての記述が分からなくても、分かるところから答えを絞っていけるのです。

ここからは、具体的な成分を使って、覚えた作用をどう問題の判断に役立てるか確認していきましょう。

具体例1:メクリジン塩酸塩の「早い・遅い」を判断する

次の記述を見てみましょう。

「メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが早く、持続時間が短い。」

この記述は誤りです。メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが遅く、持続時間が長いという特徴があります。

ここで必要なのは、長い成分名を何十回も書くことではありません。

「他の抗ヒスタミン成分と比べて、遅く・長く」という違いを覚え、問題文の「早く・短い」に気づくことです。

覚え方は「メクリジンはユックリジワジワきく」

具体例2:成分と作用が入れ替わっていないかを見る

次の記述を見てみましょう。

「アリルイソプロピルアセチル尿素は、脳に軽い興奮を起こさせる目的で配合される。」

これも誤りです。アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静成分で、覚え方は「リル入りは眠リル薬」。

では、脳に軽い興奮を起こさせる成分には、何があるでしょうか。ここで思い出したいのが、ジプロフィリンです。覚え方は「ジブンのプロ意識で興奮」。

このゴロでジプロフィリンには「中枢神経系を興奮させる作用がある」とすぐに思い出せるはずです。

ゴロは、問題文の正誤を判断するための手がかりです。 成分名からゴロを思い出し、そこから正しい作用を確認する。この流れで覚えた知識を解答につなげましょう。

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分かる記述から判断し、残った選択肢を確認する

回答の選択肢が5択ある問題は、誤りの選択肢を消しながら回答を導いてください。こうすることで、すべての成分について説明できなくても、答えに近づけることがあります。

図は選択肢を絞る時のイメージです。

練習では選択肢を消すだけでなく「なぜその選択肢を消せたか」を一言で説明してみてください。解答後は、説明できなかった記述も復習の対象にしましょう。最初の一周目の学習では深追いしすぎず、繰り返す中で知識の穴を埋めていくことが大切です。

ここまでの手順を試しても進まないときは、勉強時間を増やす前に、何に時間を使っているかを確認しましょう。

すべて覚えてから問題を解こうとしていないか

第3章は範囲が広いため、「全部覚えたら過去問へ」と考えると、なかなか問題に進めません。まず問題を開き、必要な知識を調べるところから始めましょう。

参考書を初めから暗記するのではなく、昨日は判断できなかった記述を今日は判断できることを、学習の目安にしましょう。

一つの疑問を調べ続けて、勉強が止まっていないか

深堀りして理解することは大切ですが、成分名の由来や細かな化学的背景を調べ続けると、他の分野に取り組む時間がなくなることがあります。

いまの問題の正誤が分かったら、ひとまず先へ進みましょう。解答に必要な疑問はその場で確かめ、知識を広げるための疑問はメモして後で戻ると、両立しやすくなります。

名前を言えるだけで、覚えたつもりになっていないか

成分名を見たら、「分類は何か」「どんな働きか」「どこを入れ替えると誤りになるか」というポイントを必ず押さえましょう。答えられない項目があなたにとっての復習ポイントです。

例えば殺菌消毒成分では、名前だけでなく、使用できる対象や効果の違いが判断のポイントになります。混同している方は、殺菌消毒成分の覚え方と違いで整理しましょう。

第3章の勉強には、どのくらい時間をかけるべき?

必要な時間は、学習経験や試験までの期間によって異なります。まず一分野を「問題→確認→解き直し」で進め、実際にかかった時間をもとに予定を立てましょう。

第3章だけで計画を埋めず、他章の復習時間も確保します。日々の目標は「何時間読んだか」に加え「誤りの理由を説明できる問題が増えたか」という点を確認すると、進み具合が分かりやすくなります。

苦手な分野を後回しにしても大丈夫?

一時的に順番を変えるのは構いません。ただし、苦手な分野を丸ごと捨てることはおすすめしません。

後回しにする場合は、振り返る日をあらかじめ決めましょう。最初から完璧を目指すのではなく、全体を一度見たうえで、苦手分野に時間を割いてください。

過去問だけを繰り返せばよい?

ただ繰り返すだけでは合格できません。過去問は問われ方を知るために役立ちますが、正解番号の暗記だけでは、表現や組合せが変わると対応できません。誤りを正しく直せるかまで確認してください。

また、古い問題は、手引きの改訂などによって現在の扱いと異なる場合があります。受験年度に対応した参考書や、厚生労働省の最新の手引きで確認することが大切です。

第3章は、長い成分名を覚えること自体がゴールではありません。名前と働き、注意点を結びつけ、問題文の正誤を判断できることを目指しましょう。

まずは受験地域の過去問40問を眺め、そのうち一問を答えを見ながら確認してみてください。「どの言葉が誤りか」が分かったら参考書で確かめ、別の問題でも同じ知識を使えるか試します。

すべてを一度で覚えようとせず、判断できる記述を一つずつ増やしていく。その積み重ねが、第3章の苦手意識を減らし、得点につながる学習になります。

かいちゃん
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